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フランスでフィギュラシオン・リーヴル(フランスの具象絵画運動)が巻き起こった1980年代に作品制作を開始したルイ・ジャム(1958、フランス・カルカソンヌ生まれ)は、自ら撮影した肖像写真を使いながらも、二重露光や現像段階でのエフェクトなどを使い、様々なレイヤーが重なっているかのように仕上げる独自の手法を確立した。つまり写真イメージは、抽象表現の中の一部分なのだ。アンディ・ウォーホルやジュリアン・シュナーベル、ジャン=ミシェル・バスキアなど有名アーティストを写した作品で知られるが、一方で、ベルリンの壁やイラク、サラエボ、ガザ地区、エジプト等々、国際的な問題や紛争が起こる地を訪れ、シリアスなテーマにも取り組んできた。ジャムは悲劇の渦中にある人々の肖像を写し、作品化することで、彼らの中にある尊厳や美しさを引き出す。今回実現した日本初個展では、原子力発電所事故の余波が続くチェルノブイリで撮影された作品を紹介する。

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ルイ・ジャム[プリピャチの子ども]、1991 ©Louis Jammes

⑬SferaExhibition

〒605-0086京都市東山区縄手通り新橋上ル西側弁財天町17 スフェラ・ビル
京阪「三条駅」5番出口、
または「祇園四条駅」9番出口から徒歩7分

OPEN:11:00-19:00
CLOSED:4/22(水)、5/7(木)

会場個別入場料:一般、学生(大学・高校・専門生)どちらも 500円

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4/18 13:00-14:15
4/19 13:00 – 17:30

sfera© 2014 Naoyuki Ogino